フランツ・シュミットを聴く
新日本フィルの定期でシュミットの交響曲第二番を聴いた。
フランツ・シュミットは日本では殆どなじみが無い。指揮者のアルミンク&新日フィルにとっては、一昨年のオラトリオ「7つの封印を有する書」に続く第二弾であり、私にとっても耳にするのは二回目のことだ。このオラトリオはキリスト教にとっての終末の書である「ヨハネの黙示録」を題材にとっていて、なんともおどろおどろしいスペクタクルだったように記憶している。
シュミットは世紀末オーストリーの作曲家で、マーラーやR・シュトラウスよりもやや後の世代に属する。12音技法を編み出したシェーンベルクと同じ年であるが、現代音楽の方向へは進まず、後期ロマン派の末裔でありつつもユニークな音楽性を放っている。今回のシンフォニーも大作であり、非常にロマンチックな音楽であるが、和声の複雑さなどは独特の味わいだ。
一時、「マーラーのライバル」とも言われていたようだが、日本で(あるいは西欧で)人気が出ないのは何故だろうか。いくら言葉を連ねても、百聞は一聴にしかず・・・・であるが、誤解を恐れずに言えば、マーラーほど感情過多ではなく、シュトラウスよりも通俗的ではない・・・といったら、この2人に較べると人気が無いのをなんとなく理解していただけるだろうか。
ただ、こうした比較をせずとも、立派な音楽が鳴っていた。そして意外と親しみやすい。三楽章形式で、約50分の大作。第一楽章はクラリネットと第二!!バイオリンによる擬バロック的(解説書から)な主題が展開される。第二楽章は民謡風と思しき主題と10の変奏曲。木管の合奏がとても美しいが、やや冗長。最終楽章は明らかにコラールと思われる旋律が対位法的に果てしなく続いてゆく。
編成は同時代作曲家の例に漏れず大編成。トランペット5本(うちアシスト1)、ホルン8本、クラリネットも5本。全体的にはかなり厚化粧で、各パートがこれでもかとタップリ歌うのだが、リズムや和声が複雑に書かれているから、演奏にはかなりの困難が伴うだろう。木管が心地よくメロディを吹く場面があるかと思うと、金管が暴力的に総奏するなど起伏に富んでいる。
アルミンクは自国オーストリーの作曲家を採り上げたい気持があったにちがいないが、この曲をレパートリーに加えたことを自体を評価したいし、隠れたる名曲を世に出したことには感謝したい。新日フィルも良くその任を果たし、素晴らしい演奏を聴かせてくれた。
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