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2011年11月 9日 (水)

大きいことはいいことか?

「大きいことはいいいことだ」

若い読者はご存じないかもしれないが、名指揮者 山本直純が登場して一世を風靡した、森永エールチョコレートのCMである。1968年というから、今から30年以上も前、日本が高成長を謳歌していた頃である。

http://www.youtube.com/watch?v=Aubpbn0nXvA

こんな古いCMを思い出したのは、先月末の藝大オペラ「カルメン」に、臨時編成の丸の内フェスティバル・シンガーズを引っさげて参加したことによる。この合唱団は総勢28名のこじんまりしたユニット。それでも、丸ビルの特設舞台を一杯に埋め尽くしたのだけれど。

Dsc_0451_6    

30名程度の規模であるから、何事もまとまりが良い。まず、全員の顔と名前が一致する。そして、意思疎通が十分できる。合唱のハーモニーも・・・・今回は練習不足気味であったとはいえ、本来は美しく整えられるはずだ。

私は、現在二つの合唱団に属している。一つは某オーケストラの付属合唱団。もう一つは、よくこのブログでも登場する丸の内合唱団である。前者は200名になんなんとする規模。後者ははじめはこじんまりしていたが、新規入団が多く、いまや100名を超えるスケールに達している。

この二つの合唱団の運営は本当に大変なはずである。会社という中央集権的な、あるいは軍隊的な組織ではなく、趣味で集まった団員だから、よく言えば自由闊達、悪く言えば言いたい放題で、まとまりを持たせるのには、非常に努力を要する。かつて私が団長をやっていたときの実感でもある。技術的にも、例えば後者の合唱団は、いきなり入ってきて、第九を歌うという状況で、もし第九が初めてなら各自がそれなりの自習をしなければついてゆけないだろう。レベルの高い音楽を求めるにはなかなか難しい状況にあるといわざるを得ない。もともと、一定レベルの合唱で、皆が楽しく歌えれば良いという趣旨だと割り切れば、特に問題は起きないが、そういう団員ばかりではないというところに障害が生じてくるのだ。

もうひとつ、厄介なのは合唱団の規模が大きくなると、その組織維持のために音楽をしなければならなくなることである。言い過ぎを承知でお許しいただくと、音楽のために合唱団があるのではなく、合唱団のために音楽が必要になる・・・とでも言ったらよいであろうか。演奏会があるから、なにか歌わなければならないという状況だ。これに、組織の経済的な状況が絡んでくると、より複雑になる。演奏会をしないと困る人たちがでてくるということでもある。

まあ、ここまで考える人は少ないだろうし、気を回しすぎというそしりも聞こえてくる。でも、今回丸の内フェスティバル・シンガーズを預からせていただき、正直、いま申し上げたようなことを思わざるを得なかった。

1人では合唱は出来ないし、合唱をするには寄ってたつ団体が必要である。だからこそ、その団体にはピュアなものを求めたいと思う人は少なくないと思うのだが、どうだろうか。

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コメント

この写真いいですね。
ポップアップして大きくしたら、皆さんの笑顔が素晴らしいです。

投稿: 某ベース | 2011年11月 9日 (水) 21時35分

この写真とてもいいですね。
ポップアップしてみたら、皆さんの笑顔が素晴らしい。

投稿: 某ベース | 2011年11月 9日 (水) 21時37分

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