« まだ、第九歌ってます | トップページ | 牡蠣祭り »

2011年2月 5日 (土)

わが人生最高の第九・・・・

今日の「第九」は、わが人生最高の第九であった。

私はかれこれ20数回は第九を歌っているだろう。もちろん、主観的なものだが、少なくとも最高のものの一つであったことは間違いない。昨年歌ったコバケンの第九が、コバケンにとって「人生最高の第九」だったというブログを書いたし、大晦日の丸の内合唱団の第九が指揮者の神尾さんにとって「これまでで最高の第九」だったようだ。

http://muko-dono.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-9900.html

合唱団の一員として、どちらも大変名誉なことだが、「歌うたい」として自らの出来栄えを自己評価すれば、今日の第九が最高だったのではないか。残念ながら、いつも最高音は出せないので、やむなくファルセットで歌った。もっとも、これまではあきらめることも多かったのだが(無理して歌うと合唱全体に迷惑がかかるので、これを「名誉ある撤退」という)、今回は合唱指導の水野先生の「裏声」を多用できたのが収穫であった。

http://muko-dono.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/post-eeb5.html

また、テンポが遅かったのも幸いだった。指揮の山口先生は、フルトヴェングラーばりのテンポの遅さやアゴーギグが持ち味で、最近の若い演奏家にしては大変珍しいし貴重な存在である。指揮を注意深く見なくてはならないが、合唱もたっぷり歌える・・・・感覚的には1.5倍くらいの音価(実際にはそんなことはないが)で、丁寧に力強く歌えるのだ。練習番号Mの部分や、ドッペルフーガなどでは、たいへん密度の高い合唱ができたように思う。

しかし、一番の理由は、演奏の燃焼度が高かったからだと考える。昨日のブログに書いたように、今回の第九はオケも合唱もアマチュアである。第九という難曲を仕上げるのはまさに至難の業であるが、そうであるが故に情熱が高まるのだ。私が毎年歌っている某合唱団はアマチュアであるが、オーケストラは一流のプロ。大晦日のマルガツの第九も、オケは臨時編成とはいえプロ集団である。アマチュアに較べてプロは上手いに決まっているが、音楽への情熱という点ではアマチュアはプロに引けは取らないし、むしろ優れていることも多いのだ。

今日の演奏でも、第三楽章の弦の美しさ、心を一つにした弦と木管の掛け合いには心を打たれた。特に四楽章が始まった直後からのチェロバスのレシタティーボは素晴らしかった。チェロバスにレシタティーボを弾かせるのは、ベートーヴェンのまことに常識を超えた凄いところなのだが、そうであるがゆえに演奏も難しい。練習の際も指揮者の山口先生から度々ダメだしがあった。しかし、今日のチェロバス、特にベースは本番で最高の演奏が出来たと思う。必死で旋律を歌わせようと格闘するベース群の姿を横目で見るだけで、私の胸が熱くなった。

そして、山口先生の指揮である。本番では燃えに燃えた。もちろん、オケや合唱に的確な指示をだしているのだが、ある時は指揮を止めて目線で我々にサインを送っていた。指揮台から飛び上がらんばかりの情熱的なタクトからは、まさにオーラが発せられていた。

こうしたオーケストラや指揮者の熱演を目の当たりにしては、合唱も盛り上がらずにはいられない。これが本番の凄いところであり、楽しみでもあるのだ。私自身は大声とは全く違うのだが、心の中にある全ての情熱が引き出されるような心地がして、口から情熱の塊が客席に飛んでゆくような気持さえしたのである。

おそらく、オーケストラも合唱の情熱に触発されるところがあったに違いない。指揮者とオーケストラと合唱の相互作用が、音楽を高みへと運んで行ってくれたのではないか。むしろ、プロとの共演では得る事のできない感動なのである。

最後に、我々「外人部隊」であっても、このような素晴らしい感動を味わうことが出来たことを合唱団、オーケストラ関係者の皆様に感謝したい。そして、打ち上げの席で私がスピーチしたように、合併10周年には再び合同でマーラーの「復活」を演奏したいものである。

余談だが、今回を契機に合唱団へ新規入団をされる方が多からんことを祈ります。私自身はどうなのかだって?・・・・たしかにこの合唱団は団員も指導者の水野先生も素晴らしい・・・でもね・・・・・まあ、下記ブログをお読みください(笑)。

http://muko-dono.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/m-46e8.html

音楽ブログランキング ここをクリックしてください

|

« まだ、第九歌ってます | トップページ | 牡蠣祭り »

コメント

本日の『第九』演奏会、拝聴いたしました。
実は、管弦楽団側の『I』さんは、前職で大変お世話になった私の恩師でして。。。
旧Uの恩師、旧Mの皆様方が、一つの舞台で素晴らしい演奏を繰り広げていらっしゃるのを見て、改めて感動でした。
出来たら、私も一緒に歌いたかった事は言うまでもありませんが。
合併10周年演奏会も、素晴らしいものになりますよう、期待しております!!

投稿: shiratori | 2011年2月 6日 (日) 00時25分

私はムコ殿と同じ列、外人部隊の一人として参加、感動しました。オケ合わせでマエストロの矢面に立ったバスのコンマス、本番は、ゆっくりしたテンポでのチェロとの演奏みごとでした。その心意気に感動し合唱団の響きとなりました。
オケと合唱団そしてソリスト、見事にリードされたマエストロ山口さん、有難うございました。

投稿: MASAKA | 2011年2月 7日 (月) 11時53分

shiratoriさん

そうだったんですね。思い出しました。
貴女こそ、職場が変わって、両行合併を象徴されていますね(笑)。
同じような思いで演奏を聴いていただけた方も沢山いると思います。
一緒に歌いたかったですね。

MASAKAさん

本当に歌えてよかったですね。
素晴らしい感動的な体験でした。
コントラバスのトップが山口先生から花束を渡された時は、ほろっときました。


投稿: ムコ殿 | 2011年2月 7日 (月) 23時26分

ムコ殿様

今回演奏会でご一緒した者です。
あるパートのトップを務めていました(バレバレかもしれませんが笑)

日記を拝見し、嬉しいお言葉が書いてあり大変感激しています。
私たちの方こそ、合唱団の皆様からたくさんパワーを頂きました。
本番の直前に合唱が生き生きと歌っている姿を見て、「私も自信を持って弾かなきゃ!」と気付くことが出来たんです。

本番に練習以上の力が出せたのも、オケや合唱の皆様が最後まで暖かく見守り支えてくださったからだと思います。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
あのメンバーで第九が演奏できて幸せでした!

打ち上げに遅れて参加したのでスピーチをお聞きできなかったのが大変残念です。
またご一緒出来る機会を心から楽しみにしています!

投稿: なつほ | 2011年2月 8日 (火) 22時14分

なつほ さん

コメントありがとうございます。
なつほさんの頑張りや活躍は、今回のコンサート成功の象徴として、いつまでも忘れない出来事だと思います。

終演後の花束・・・・山口先生も粋なことをしますね。
これにも感動しました。

投稿: ムコ殿 | 2011年2月10日 (木) 22時11分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/198925/38752075

この記事へのトラックバック一覧です: わが人生最高の第九・・・・:

« まだ、第九歌ってます | トップページ | 牡蠣祭り »