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2010年12月23日 (木)

人生最高の第九と盟友との出会い

私は、今日この日、2010年12月22日を生涯忘れないだろう。なぜなら「音楽人生最高の第九」を歌えた日だからである。

日本フィル合唱団の一員として、横浜みなとみらいホールで第九を歌った。合唱団事務局からはいつもブログなどに書いてはまかりならんといわれているが、今回は良い話なのでお許しいただけるだろう。

「音楽人生最高の第九」とは、実は指揮者のコバケンこと小林研一郎の言葉である。彼は、本日の第九公演の終了後客席に向ってこのように語ったのである。確かに今日の第九の合唱は素晴らしかった。私自身そう思うし、合唱団の仲間もそのように感じていた。オーケストラの奏者も「久しぶりに感動した」と話していた。私が招待した観客に感想を聞いたところ、「合唱のテンポの緩急自在さ、デューナミクの変化の大きさはまことに素晴らしく、本当に感動した」と興奮気味に言っていた。(写真はTANTOクラシックより)

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コバケンの第九は独特である。誤解を恐れずに言えば、ベートーヴェンの第九というより、コバケンの第九に近い。しかし、それは彼が何百回と第九を指揮してきたなかで醸成・熟成された解釈で、これをあれこれ評する意味は無に等しいと思う。それほどコバケンは第九を研究しつくし、時に解釈に迷う時は「ベートーヴェンが現世に降りてきてくれないかと祈りを捧げる」という。確かに、「人生最高の第九」という言葉を傲慢と捉える向きもあるかもしれにが、一方でコバケンは「今日の演奏は、少しでもベートーヴェン(の理想に)に近づけたかもしれない」という謙虚な気持を常に忘れないのだ。まことに真の偉大な指揮者といえよう。丸の内合唱団では味わえない感動がここにある(神尾先生ゴメンナサイ)。

第九を何百回も指揮しているコバケンの「音楽人生最高の演奏」に立ち会えたことは、本当に嬉しいことだし、極めて光栄なことである。もはや日本フィルは彼の音楽を知り尽くし、また合唱団も長いご指導の中で、完全に彼の手中に納まったのかもしれない。

さて、本日のもう一つの話題。丸の内合唱団のS部長のことを書こう。彼はマルガツの創生期からの団員ではないが、現在は役員として大活躍されている。面白いことに彼と私には共通点が多いのだ。しかも、考えていることも似ている・・・・私の好きなシンクロニシティやセレンディピティを感じるのである。

こんなことがあった。彼が合唱の指導でマイフェア・レディを採り上げていたことがあったのだが、私はこれに触発されて映画「マイフェア・レディ」の裏話をこのブログで取り上げたことがある。「シャーロック・ホームズ」との関係である。ところが、S部長に言わせると、彼が採り上げたマイフェア・レディにはトラップ(罠)があって、誰か引っかかるだろうと考えていたところ、私がまんまと罠に引っかかったというのである。つまり、私が書いたブログを彼は想定していた=誰かが書いてくれないかな・・・・と思っていたらしい。これって、凄い話ですよね。

http://muko-dono.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-0ca5.html

それ以来、彼とメールのやり取りをしていたのだが、お互いミステリーファンであることが分かった次第。しかも、なんと驚いたことに、彼はミステリー作家であり大手出版社からミステリー小説を刊行していたのである。勿論、本業を勤めながらの、いわゆる日曜画家ならぬ日曜作家だったらしいが、素晴らしいことである。

更に、お互いにミュージカルやジャズのファンであることも分かってきた。そして、今回の事件(笑)である。私はブログの前回号で私の「クリスマスで一番好きな曲」を採り上げたのだが、偶然にもこの曲をS部長も大好きで、合唱団の技術部通信で流そうと準備していたというのだ。このあたりの経緯については、彼の技術部通信の最新号でも紹介されていて、とても嬉しかった。既にご存知の方もいると思うが、これもちょっと恐ろしいくらいの出来事である。

http://muko-dono.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-3d76.html

S部長は音楽の技術的な事項にも大変詳しい。私などはマルガツの団歴だけは長いが、この点では彼の足下にも及ばない。また、ミステリーやミュージカル、ジャズ(特にヴォーカル)への造詣も格段に深く(何といっても本物のミステリー作家ですから)、私は教えを請うばかりである。しかし、不思議なご縁であり、このご縁を大切にしてゆきたいと思う。彼は、「最近は小説を書いていないが、エラリー・クイーンのように誰かと組めるなら大歓迎」と言っていた。私としてはエラリー・クイーンにはとても及ばないが、お手伝いは出来るかもしれないなあ・・・・・・(笑)。

そして、「音楽人生最高の第九」の話に戻ります。今日の第九は本当に光栄で素晴らしい演奏ではあったけれども、私自身の歌唱としては満足できないところも少なからずあった。だから、今後、いつか私自身「人生最高の第九」といえるよな日が来ることを念じて、これからも精進を続けたいと思うのだ。

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コメント

ムコ殿さんの熱い感動が伝わりました。
みなとみらい第九公演ご成功されおめでとうございます!
確かにコバケンが客席に向けて発するのは珍しい事かと思いました。
いつも音楽に対し真摯で謙虚な向き合い方をされ偉大な巨匠でありながらもその思想には尊敬の念を感じています。

是非、謙虚な部分等を見習って欲しい合唱指導者がいます…(爆)

私も大晦日はコバケンジルベスタ第九を楽しみにしていますnotes
今回と同じような演奏や感動は出来ないかも知れませんが…間違いなく感動を与えてくれるマエストロ小林研一郎は“いつまでもタクトを振り続けて欲しい指揮者”…私リストの中に入っている一人です。

投稿: おどろきいっぱい | 2010年12月23日 (木) 09時59分

おつかれさまでした。本当に良い演奏会でしたね。26日もさらに良い演奏ができるよう、お互い頑張りましょう~♪
マルガツの演奏会も大成功となりますように・・・☆

投稿: すぬぅぴ | 2010年12月25日 (土) 13時42分

おどろきいっぱいさん
すぬぅぴさん

コメントありがとうございます。
本当に最高の演奏でした。

おどろきさんもぜひ合唱団に入って喜びを共有しましょう。
すぬぅぴさんも私が入団をお勧めしたんですよ。
お勧めしたかいがありました。

投稿: ムコ殿 | 2010年12月25日 (土) 22時29分

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