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2008年12月25日 (木)

第九を聴く

私にとって第九は歌う(合唱団)ものだが、久しぶりに第九を聴いた。12月25日、某オーケストラの第九演奏会である。

指揮/沼尻竜典 ソプラノ/大岩千穂 アルト/清水華澄 テノール/錦織健
バス/ホセ・カルボ パイプオルガン/勝山雅世  
某オーケストラ

曲目

ギルマン/ヘンデルの主題によるパラフレーズ 
バーバー/きよしこの夜 
ウィドール/オルガン交響曲第5番より「トッカータ」
ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱」

本来は舞台に乗っていたはずだが、今日は平日なので仕事がある。集合時間に間に合わそうもないので、参加はあきらめていたが、その分客席でじっくり聴けるのが楽しみであった。しかも席はA券だが二階のセンターで指揮が真向かいに見える最高のポジション。

合唱の印象を一言でいうと「大人の合唱」。音が揃っていてよくブレンドされとても上手い。こんなに凄い合唱団なのかと初めて認識した。その反面、ちょっと真面目すぎで面白みに欠ける。第一顔が怖い(笑)。もう少し感情豊かに歌ってくれるとより素晴らしいのだが・・・・・・・だから、感激も中くらい。ちょっと厳しすぎる批評だろうか。あと、女声と男声の数のバランスが悪いのか、男声が弱く聞こえる。まあ、これは多くの日本のアマチュア合唱団の悩みだろう。

個別にさらってみると(自分がバスだから男声中心になってしまうが)、最初の男声のFreudeは迫力不足。出だしだけに難しいところだがちょっと上品過ぎた。Dはよく揃って上手いが、声のブレンドがいまひとつ。男声が飛び出すJa,も上品過ぎる。待ってましたとばかりに踏み込んでほしい。Gの最後のvor Gottも男声が弱くないか。Iの男声行進曲は男らしくて大変力強い。Mは大変立派な合唱で、いかにも歌いこんできたということがわかる。ただ、型にはまった感じで、もう少し自由な勢いがほしいところ。Seit um schlungenは深い声が素晴らしい。ソプラノは全体的に響きがとても綺麗だが、高音が続くフレーズでは、どうしても音が下がり気味なのが残念。・・・・という具合に書いてきたが、おそらく自分が歌う側に回ったら、同じようになってしまう・・・・・第九は難しい曲である。

四人のソリストはいずれも素晴らしい。特にアルトの清水さんは深くて暖かみのある立派な声で、後半の4重唱であんなにアルトの声が飛びだして聴こえたのは初めてだった。また、バスのホセ・ガルボはオーストラリアの新進歌手。朗々とした大きな声はホールを包み込むようであった。ただ、待機中に左右をキョロキョロ見たりして落ち着きがなく、また歌の途中でも顔を振ったり手でしぐさをつけるなどオペラチックで行儀が悪いのが珠に瑕。

指揮とオーケストラも好演。沼尻マエストロの誠実で力のこもった指揮振りは客席から見ていても気持いい。音作りや楽曲の解釈もオーソドックスで、ツボを心得た演奏は安心して聴ける。オーケストラは木管がとても美しくて秀逸。弦も綺麗な音をしていたが、やや迫力不足・・・・というか、これはマエストロの意向かも知れない。

最後にオルガン演奏もよかった。選曲は近代・現代の作曲家によるクリスマスに因んだもの。東京藝術劇場のロマンティック・オルガンが真価を十分に発揮する。

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